「WEリーグって面白い?」と疑っていたが、たった1日でシーズンパスを買うに至った私が語る魅力

ふと思い立って、こんなツイートをした。

少しばかり反響をいただいたようなので、これについて書いてみても損はないと思いPCに向き合ってみる。

始まりは、Jリーグのシーズンも終わりそうな頃。

私の応援している東京ヴェルディのJ1昇格プレーオフ進出は、極めて難しい状態にあった。昇格の可能性はわずかに残っているとはいえ、サッカーのない週末が近づいていることは確か。

そんな時間をどう過ごしていこうかと悩む私の元に、なんと運良くWEリーグの招待チケットが手に入った。対戦カードは「日テレ・東京ヴェルディベレーザvsアルビレックス新潟レディース」。

東京ヴェルディを応援している人にとって、「ベレーザ」の名前はよく目にすると思う。

男子チームと兼任で応援している人も多く、フォローしているヴェルディサポーターのプロフィールにも「ヴェルディとベレーザを同時に応援している」と書かれてあることも珍しくないからだ。

だから、私もベレーザの存在は知っていた。が、誤解を恐れずに正直に言うと女子サッカーが面白そうだとは到底思えてなかった。男子と全く同じサイズのピッチで、全く同じ試合時間。そりゃあ筋肉量の多い男子サッカーの方が面白いに決まっていると思ったからだ。

とはいえ、味の素フィールド西が丘は良いスタジアムと聞いているし、週末に別にやることもないだろうし、経験の一つとしてスタジアムに足を運んでみることにした。

結論から言うと、面白かった。その勢いのままベレーザのシーズンパスを購入することを決めるぐらい面白かった。

一体何が面白かったのかを、個人的な視点を中心に3つに分けて解説したい。

①会場の雰囲気
②ピッチでのプレー
③未発達なところ

①会場の雰囲気

私が足を運んだのは北区にある味の素フィールド西が丘

電車で行こうとすると三田線の本蓮沼から徒歩で10分ぐらいの最高のアクセス。道中にはコンビニも複数あって、ほっともっともあるので飯にも飲料にも困らない。

そして、何より小規模なサッカースタジアムであって選手が近い。選手グッズを掲げると目を合わせて手を振ってくれるほど近い。

この環境が良い……とうのは西が丘を褒めているだけになるので、もう少し踏み込んでみると、WEリーグ会場は会場全体がJリーグほどの張り詰めた感じがしなかった。

スタンド席には子連れの家族も多く、ゴール裏と呼ばれる場所もどこか楽しげな応援スタイルだった(これはベレーザ限定かも?)。

リーグが設立されて間もないリーグのため、まだ文化形成も未発達でよちよち歩きのリーグをどう楽しもうかと手探りな印象で、現状は程よい緊張感のある雰囲気が会場を包んでいる。

このWEリーグの試合会場に足を運んでいる人は、かなり初期のサポーターに分類されているはずで、コンテンツを消費するというよりは、面白いコンテンツを一緒に作っていきたいと考えている人の割合が多いのだろう。

会場全体が「みんなで楽しもう」と考えている空気感があるのが面白い。

なのでWEリーグの会場に足を運ぶ時は、どしっと構えて「さあ俺を満足させてくれや」と期待するのではなく、どうやったら盛り上がりますかね〜という気持ちの方が楽しめるだろう。

②ピッチでのプレー

先ほど「男子の方が速くて強くて面白い」などと書いた手前、こう言うのは面目ないが、ピッチ上のプレーもかなり面白かった。

確かに、男子と比較するとプレースピードやパワー等の差があったと思うが、女子サッカーも想像している数倍の速さと強さがあった。

ただ、「強烈に強い個人」は少ない印象で、基本的には全員で攻めて、全員で守る構図になる。そのため各チームごとに色が見えやすいのが面白いポイントの一つだ。

例えば…

私が初めて観に行ったアルビレックス新潟レディースは、ボールを支配してくるベレーザに対して、ディフェンスラインをかなり低くしてカウンターを狙っていた。

逆にベレーザはボールを握りながら、ディフェンスの綻びを作って攻撃を仕掛けていた。カウンターを狙っている新潟に対して、ディフェンスラインには常に枚数を残すためにサイドバックは上がりすぎないようにDFラインの統率には注意をしていた。

このようにお互いの長所や短所、その試合における攻守の狙いが分かりやすく出てくるため、サッカーをロジカルに観たい人やロジカルにサッカーを観る勉強をしたい人にとっては見ていて面白いかもしれない。

「男子バレーは早すぎて何が起こっているか分からないけど、女子バレーはある程度なにをやっているか分かるから面白い」の理論に似ていると思う。

③未発達なところ

前の項目とも被るところがあるかもしれないが、WEリーグの最大の魅力は「未発達なところ」と言ってもいい。

WEリーグの設立によって目に見えにくい部分の条件は大きく整ったと言えるだろう。

リーグ加盟の条件として、最低年俸270万円以上の選手を各チームに最低15名配置する必要があるが、これによってピッチに立つ選手たちはその名の通り”プロサッカー選手”としての生活が保証されることになった。

これは夢見るサッカー少女たちが「将来の夢は女子サッカー選手」と胸を張って言える重要な条件の一つであるとも言えるだろう。

このように女子サッカーが発展していく土台はWEリーグ設立によって整備された部分は大きいため、あとはそれを支えていくサポーターたちの文化形成がどう進んでいくか、またどう進めていくかを考えなければいけない。

この空白の部分を楽しめる伸び代が有り余っているのが、WEリーグの面白さだろう。

私はそんなリーグ黎明期を支える選手やクラブをリスペクトして、その姿をもっと見届けるためにシーズンパスを購入してみた。

東京ヴェルディを応援している身として、同じく東京ヴェルディの名前を背負ってプレーをする選手たちを応援したい。

さらには、このリーグの発展を見届けたいと思うためにこれからもWEリーグの試合を観戦していきたいと思うようなった。

そんな私はノリノリでゲーフラを自作するなどして楽しんでいる

期待はほどほどだが、これからWEリーグがどんな盛り上がりを見せてくれるのかを楽しみにしながら、この記事の最後にしてみようと思う。

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