【25-26シーズン】日テレ・東京ベレーザ 勝手に選手名鑑

WEリーグでは選手名感を発売していないため、初めてベレーザの試合を観にくる人、久しぶりにベレーザの試合を観にきたい人に向けて、適切な情報がないなと思いましたのでまとめてみました。

全ての内容については精査をしながら書き進めているものの、一部誤解や認識違う等が含まれる可能性がございます。修正点がございましたら直ちに修正を行いますのでお知らせください。

また、あくまで1人のファンがまとめている内容であるため、その点もご容赦いただけますと幸いです。

1 野田にな(ノダ ニナ)

最終所属:東京NB
ポジション:GK
出生地:東京都
生年月日:2003/09/05
身長/体重:170cm/64kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE40
2023-24東京NBWE LEAGUE14010
2024-25東京NBWE LEAGUE22040

昨季は二種登録期間を除く、キャリア4年目にして初のフル出場を達成。繋げる現代的GKとしてチームの優勝に大きく貢献した。左足でのキック精度の高さは国内でも随一で、ピッチ全体を俯瞰したかのようなパスで後ろからチームの組み立てに参加できる選手。昨季はチームの方針として、後ろから組み立てる戦い方ではなかったため、その特徴を十二分に発揮することはできなかったものの、新体制の目指す方向次第では彼女の特徴は重宝されるはず。また昨季の失点数はリーグ4位の16失点。失点数だけでGKを評することはできないが、1vs1対応の技術向上やコーチングで防ぐことができる失点はあっただけに、今季の大きな課題は失点数を1つでも減らすこと。シーズン終了に出演したTV番組のインタビューでは代表に向けても前向きなコメントも残しており、今年以上の成績を残してA代表選出も目標にしたい。

21 清水美紅(シミズ ミク)

最終所属:AC長野
ポジション:GK
出生地:東京都
生年月日:2002/08/27
身長/体重:168cm/58kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2024-25AC長野WE LEAGUE50

前橋育英高校から十文字学園女子大学を経て、昨季途中にAC長野パルセイロレディースに加入。プロ入り後はシーズン途中加入ながら4月12日の千葉L戦でWEリーグデビューを果たすと、続けて5試合連続出場と定位置を確保。そしてそのオフにベレーザへと移籍を決めた。大学時代には元なでしこジャパンの秋山智美がGKコーチとしてチームに就任し、練習の雰囲気が笑顔溢れる環境へと変化。それも相まって着実に実力を付け、キャプテンとしてチームをインカレベスト8に導いた。また昨季の長野パルセイロ公式サイトにて自身の特徴を「迫力のあるブレイクアウェイ」と語るほど守備対応には自信があり、チームの最後方からよく通るコーチングでゴールマウスを守る。シーズン開始前の時点では野田の序列はかなり高いと予想されるが、試合数が多い今季は出番が回ってくる可能性も高い。そのチャンスを確実にものにして信頼を勝ち取りたい。

3 村松智子(ムラマツ トモコ)

最終所属:東京NB
ポジション:DF
出生地:東京都
生年月日:1994/10/23
身長/体重:162cm/52kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE201
2022-23東京NBWE LEAGUE18252
2023-24東京NBWE LEAGUE20250
2024-25東京NBWE LEAGUE22060

昨季はキャプテンとしてチームをまとめあげ、悲願のWEリーグタイトルを獲得。個人としても公式戦にはフル出場、守備の大部分を彼女が担うほどの圧倒的な活躍を見せた。かつて常勝ベレーザの先輩たちの背中を見ながら戦ってきた彼女にとって、新リーグ創設から優勝ができていないプレッシャーはあったが、まずは一つ目標に届いた。今季はかつての盟友・土光真代が復帰、さらに新監督の就任もあり2年近く続けてきた3バックから4バックへの移行も予想される。チームとしても「カツオ頼み」で昨季を乗りきった状態からの脱却として、彼女の負担や肩の荷をどれだけ軽減させられるかも注目ポイントだ。昨季の結果から挑戦権を得たAWCL、悔しさに顔を歪ませた皇后杯・WEリーグ杯、そして国内リーグ連覇と4冠を目指す上では彼女の存在なくして成し得ない。

4 土光真代(ドコウ マヨ)

最終所属:I神戸
ポジション:DF
出生地:埼玉県
生年月日:1996/05/03
身長/体重:164cm/55kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE90
2022-23I神戸WE LEAGUE19020
2023-24I神戸WE LEAGUE22040
2024-25I神戸WE LEAGUE21180

実に3シーズンぶりにベレーザへ復帰。INAC神戸在籍中は3年連続でリーグ戦を2位で終える悔しい結果になったものの、個人成績として昨季はベストイレブンにも選出された。特徴はセンターバックながらボールを持ってからの展開力にある。本人も「常にボールを蹴れる位置に置きながら、ドリブルをしています。顔を上げて、一番遠いところを見ながら進んでいます」と語るように、ボールを受けてから遠くのスペースに高精度のキックを蹴ることができるのは彼女の大きな武器だ。INAC時代にはその特徴がベレーザにも牙を剥き、危険を回避するためにDFラインを下げざるを得ず、自陣に押し込まれる形を何度も作られた。多くの経験を積んで復帰した彼女の存在は村松の負担を軽減できるのかも注目。かつてベレーザ在籍時には8シーズンに渡って背負ってきた背番号4を再度身に付け、ベレーザの新時代を支える。

5 松田紫野(マツダ シノ)

最終所属 東京NB
ポジション DF
出生地 千葉県
生年月日 2001/03/27
身長/体重 160cm/53kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE140
2023-24東京NBWE LEAGUE15151
2024-25東京NBWE LEAGUE22360

昨季はキャリア初のリーグ戦フル出場。WEリーグ開幕2年目から怪我に苦んだ時間は長かったものの完全復活を遂げてリーグ優勝に大きく貢献。昨シーズンは複数のポジションで起用されながら、最終的には3バックの左CBに定着。同サイドで起用されていた北村との連携は阿吽の呼吸になっており、北村の動きに合わせて内に外にサポートする関係でお互いの強みを効果的に活かし合った。また昨季は自身でも3得点をあげるなど、DFとは思えない技ありの攻撃も見せており、攻守に渡って欠点の少ないオールマイティ性を披露した。また、目立ちにくいものの堅実でミスの少ないプレー選択が多く、安定した活躍でディフェンスの要である村松を支えた。今季は新加入選手も多く加入しているが、左サイドの守備的なポジションは彼女のテリトリーになることが予想される。

6 隅田凜(スミダ リン)

最終所属:マイ仙台
ポジション:MF
出生地:神奈川県
生年月日:1996/01/12
身長/体重:158cm/52kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22マイ仙台WE LEAGUE201
2022-23マイ仙台WE LEAGUE15050
2023-24マイ仙台WE LEAGUE15030
2024-25マイ仙台WE LEAGUE11130

実に6シーズンぶりにベレーザへ復帰。仙台での6シーズンを振り返ると移籍初年度からレギュラーとして活躍。3年目にWEリーグが開幕してからは松田監督(昨年までベレーザを指揮)の指揮の元で19試合に出場と定位置を確保。長野風花とのダブルボランチでチームをリーグ5位に押し上げる活躍を見せた。また2021年・2022年にはフル代表として国際Aマッチにも出場し、2022年のAFCアジア杯では代表初ゴールもマーク。チームの方では監督の交代が相次いだ影響もあり、出場機会を徐々に失ったタイミングでのベレーザ復帰となった。しかしながらプレーの質は健在。ファーストディフェンスの当たりの強さや、中盤のバランス取りなど様々な選手と中盤でコンビを組んできた経験値が活かされている。ベレーザの中盤にはベストヤングプレーヤー賞を受賞した眞城、ベストイレブンに選ばれた菅野など若いながらも実力を兼ね備えた選手が数多く在籍しているが、バックアッパーの枠に収まる選手ではない。今シーズンは6番を背負ってベレーザの4冠達成にどれだけ貢献できるかに注目。

7 北村菜々美(キタムラ ナナミ)

最終所属:東京NB
ポジション:MF
出生地:大阪府
生年月日:1999/11/25
身長/体重:162cm/50kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE124
2022-23東京NBWE LEAGUE20450
2023-24東京NBWE LEAGUE20641
2024-25東京NBWE LEAGUE21560

ベレーザに移籍してから5年目のシーズンを迎える左足の魔術師。昨季は1試合に欠場したもののリーグ戦には21試合に出場。左WBを主戦場として、1vs1ドリブル成功率もリーグ3位となる65.3%を記録。左足だけではなく右足でのプレー機会が増えたことで選択の幅が広がり、サイドでの勝負を優位に進められるようになった結果でもある。4節の古巣・C大阪戦では、カットインから右足で技ありのシュートも決めた。またテクニシャンとしての文脈で語られることが多いが、試合終盤でも足が止まらずに最後の1歩を寄せられるフィジカルや仕掛けるタイミング、状況判断、そして勝負に対してのこだわりなど一言では語れない魅力を持つ。ここ数年を見るとベレーザには多くの選手が移籍してきたものの、下部組織出身者が大多数を占めるチームにおいて、プレーの質やスピードについていけずに退団してしまう選手が数多くいた中で、移籍してきた選手がレギュラーを守り続けている例は他にない。次なる目標を海外のトップチームにおいているのか、はたまた代表での活躍と置いているかは定かではないが、今季はさらに圧倒的な成績を残してまずは代表復帰を目指したい。

8 猶本光(ナオモト ヒカル)

最終所属:浦和
ポジション:MF
出生地:福岡県
生年月日:1994/03/03
身長/体重:161cm/55kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22浦和WE LEAGUE204
2022-23浦和WE LEAGUE20762
2023-24浦和WE LEAGUE7441
2024-25浦和WE LEAGUE30

浦和レディースに合計12年所属、国際Aマッチの出場数は40試合と日本を代表する現役女子選手の1人。2023年FIFAW杯にも出場しておりGL2節のコスタリカ戦では先制点をあげる活躍も見せて勝利に貢献。今オフは衝撃の退団から優勝争いのライバルチームへの移籍ということもあり様々な声が上がったが、彼女自身は入団会見において次のW杯に向けての意気込みを語るなど前向きなコメントを残した。ここ数年のベレーザはチームの主軸が全盛期に突入するタイミングで海外移籍への挑戦することが相次いだ影響で、チーム内の経験値不足という課題があった。彼女の加入によって期待されることはプレーヤーとしての能力はもちろん、若いチームへの精神的支柱としても期待される。2024年1月に左膝前十字靭帯を損傷の離脱を経験し、復帰には8〜10ヶ月程の時間を要する。シーズン開幕には間に合わない可能性があるが、それでもベレーザの4冠達成に向けて欠かせない戦力として活躍して、次回のW杯に向けてアピールをしたい。

9 山本柚月(ヤマモト ユズキ)

最終所属:東京NB
ポジション:FW
出生地:岐阜県
生年月日:2002/09/01
身長/体重:165cm/56kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE183
2022-23東京NBWE LEAGUE12140
2023-24東京NBWE LEAGUE22640
2024-25東京NBWE LEAGUE22862

昨季はWEリーグMVPを獲得したことからも分かるように、攻守において大車輪の活躍を見せた。シーズン開幕時には1列前のポジションで起用されたものの、前年同様に右WBとして定着。今オフには契約更新発表に遅れがあり海外移籍もささやかれたが、下部組織から過ごしてきたチームに残留を決めた。また国際親善試合とE-1選手権代表としてA代表も経験し、WEリーグMVPとしての自覚を胸に世界の舞台でも勇敢に戦った。彼女を語る上で避けては通れないのは、その仕掛けのセンス。縦に突破しても、カットインしても得点に直結するプレーで対面する選手を打ち崩し、相手にに合わせたクロスボールに加え、強引にでもシュートを打ちに行く姿勢はリーグ優勝に欠かせない力でもあった。困った時には右サイドに渡せば「山本柚月がなんとかしてくれる」という安心感はチームにとっては頼もしい存在であったことが想像に容易い。昨年はチームが公開したポスターでもセンターを務め、まさにチームの顔といえる存在でもある。背中で引っ張る勇敢な山本の存在はチームの4冠という目標に必要不可欠。今シーズンは背番号も心機一転で9番を背負い、さらなる活躍を披露したい。

10 菅野奏音(カンノ オト)

最終所属:東京NB
ポジション:MF
出生地:東京都
生年月日:2000/10/30
身長/体重:160cm/52kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE142
2022-23東京NBWE LEAGUE12050
2023-24東京NBWE LEAGUE20141
2024-25東京NBWE LEAGUE18452

感覚派の天才は今オフのE-1選手権代表に選ばれたことで、ついにA代表キャップ数に記録を付けた。代表でも独特のリズムと才能を活かしてピッチ上で指揮を振り、守備面でもボールを失ってからの相手を潰すディフェンスによって評価を高めた。昨季は眞城とのコンビで中盤ではダブルボランチを形成し、3バックの右CBに入る坂部のオーバーラップをケアする役割を担いながら、リーグナンバーワンのファイナルサードへのパス数にランクイン。昨シーズンのリーグ戦は怪我の影響もあり数試合の欠場があったものの、キャリア最高の4ゴールをマーク。そのうちの1本は直接フリーキックをそのまま叩き込んだ。前シーズンに中盤のコンビを組んでいた木下の引退があり、やや役割を変更したことでパス本数は村松に次ぐ2位の数値を記録しており、基本的にはショートパスでチームの舵取りを行うことを得意としているものの、ファイナルサードまで進入すると独自の閃きと感性で相手ゴールを脅かす。今シーズンは気持ち新たに背番号を10番へと変更。6→7→8→10と背番号が変わることから分かるように変幻自在で中盤であればどのポジションも高いレベルでこなせるのは彼女の強みの一つだ。

11 樋渡百花(ヒワタリ モカ)

最終所属:東京NB
ポジション:FW
出生地:東京都
生年月日:2005/10/09
身長/体重:170cm/56kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2022-23東京NBWE LEAGUE10
2023-24東京NBWE LEAGUE5010
2024-25東京NBWE LEAGUE19741

昨季ブレイクした1人でもある若きストライカーは早速E-1選手権の代表として選ばれ、19歳ながら早くもA代表キャップに記録を残した。昨シーズンは序盤こそ鈴木(現在韓国クラブに移籍)がワントップを務めていたものの、実力でその座を掴み取った。170センチと大型ながらもその特徴はスピード。相手DFの裏に抜けるボールに対してはルーズなものでもマイボールにしてしまう力を持っており、長いリーチを活かした足の速さで前線を駆け回る。また試合を経験するごとに成長を見せており、サイズを活かしたポストプレーにも磨きがかかってきた。WEリーグ屈指のCBを相手に巧みにボールを収め、前線で時間を作る。2列目、3列目に攻撃センスに優れた選手が多いチームにおいて時間を作り、的確に落とせる能力は攻撃のバリエーションの幅を広げる貢献をした。昨季は自身としてもチーム2位タイとなる7得点をマーク。振り向きながらのシュートなどストライカーらしさを存分にピッチで表現した。チーム事情的に今季はメニーナ時代から共にプレーをした土方が海外挑戦のために移籍が発表され、背番号も27から11へと彼女の番号を引き継ぐことに。昨季絶対的なエースとしてチームを引っ張った土方の想いも胸に今季も前線を駆け回る。

13 氏原里穂菜(ウジハラ リホナ)

最終所属:東京NB
ポジション:FW
出生地:東京都
生年月日:2004/07/08
身長/体重:161cm/51kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2022-23東京NBWE LEAGUE20
2023-24東京NBWE LEAGUE10
2024-25東京NBWE LEAGUE16210

昨季は16試合に出場。右膝前十字靭帯損傷・半月板損傷と全治9ヶ月の怪我の影響もあり、23-24シーズンはリーグカップ1試合のみであった出場から大幅に出場機会を増やした。昨季の7節ではWEリーグでの初ゴールも記録。サイドからのパスをワンタッチでコントロールして対面するDFの重心をずらし、右足で逆サイドネットに流し込むTHE・ストライカーというような技ありのゴールを披露。また、サポーターの記録に新しいのは23節の大宮戦だろう。優勝に向けて一つも負けられない展開から序盤に失点を許してしまい、70分を過ぎてもゴール前に鍵をかけた大宮を打ち崩せなかった中で土方がPKで同点弾を決めて追いつき、そして彼女が逆転弾を叩き込んだ。昨季はなかなか出番に恵まれなかったが、土方の移籍で布陣によっては十分先発の機会も考えられる。今季の目標は少なくとも昨季の得点数を上回る結果を残したい。

14 眞城美春(シンジョウ ミハル)

最終所属:東京NB
ポジション:MF
出生地:東京都
生年月日:2007/02/05
身長/体重:162cm/49kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2024-25東京NBWE LEAGUE18450

下部組織で10番を背負い、世代別代表でも中心選手として活躍する若きホープは、期待通りの活躍を見せベストヤングプレーヤー賞を受賞。U-17女子W杯に参加した影響で出場できなかった4試合を除いて18試合に出場。昨季のカップ戦でベレーザの一員としてプロデビューすると、ルーキーとは思えない自信溢れるプレーで会場にどよめきを起こす鮮烈デビューを果たした。そんな華やかなプロ初出場とは裏腹に初得点には時間がかかり、公式戦デビューから約4ヶ月後となる中断期間前最後の11節広島戦でようやくプロ初ゴールを記録。相手のミスを突く技ありのゴールを流し込み、ガッツポーズで得点を喜んだ。2025年2月には正式にトップ昇格が発表され、その後はコンスタントにゴールを決めて得点数を4まで伸ばした。可憐な見た目とは打って変わって球際には激しく、ミドルシュートも迷いなく打てる力強さが彼女の特徴でもある。また昨季の序盤はややピッチを動きすぎて他の選手のプレーエリアと被ってしまう試合も度々見られたが、試合を追うごとにポジショニングも改善された。長谷川唯(現マンチェスターシティ所属)がベレーザ在籍時に背負っていた14番を身につけて、今季もピッチを駆け回る。なお、2025年8月にはアンダー世代のAFCアジア杯予選が行われる影響で、代表に選出されるとリーグ開幕のINAC神戸戦には出場できなくなってしまうが、彼女の応援歌のフレーズにもあるように「世界へ羽ばたく眞城美春」に近づくためにも世界の舞台でもしっかりとアピールしたい。

15 池上聖七(イケガミ セイナ)

最終所属:東京NB
ポジション:DF
出生地:埼玉県
生年月日:2005/06/03
身長/体重:174cm/59kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2023-24東京NBWE LEAGUE16010
2024-25東京NBWE LEAGUE20

一昨シーズンに樋渡、ウルフジェシカ結吏(現アメリカのクラブに完全移籍)と共に下部組織から昇格が発表され、3人の中では一足先にトップチームでブレイクを果たした。3バックの左CBとしてフィットすると、当時の松田ベレーザに求められた攻撃性を評価され定位置を確保。守備では対面の1vs1では粘り強さのあるディフェンスを、攻撃では174センチのサイズを活かして迫力のあるドリブルでサイドを駆け上がる積極性で、23-24シーズンには昇格後すぐに16試合に出場。好調も束の間、シーズン終盤の2024年5月に右膝前十字靱帯損傷、外側半月板断裂の大怪我で全治9月の離脱を余儀なくされた。順調にリハビリを続けて昨季4月20日の18節新潟戦でベンチ復帰、続く19節には試合終盤にはなるものの約11ヶ月ぶりに公式戦出場を果たした。順調な復帰で20節にも連続出場となったものの、出場してすぐにピッチに倒れ込んでしまい再負傷。悔しさを滲ませながらピッチを後にすることになる。再負傷の詳細は発表されていないため怪我の内容は不明であるものの、まずは今季中に復帰できることを目標に、無理せず着実に復帰を目指したい。

16 青木夕菜(アオキ ユナ)

最終所属:東京NB
ポジション:DF
出生地:東京都
生年月日:2008/07/07
身長/体重:166cm/51kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2024-25東京NBWE LEAGUE16240

眞城と共に2025年2月にトップ昇格が発表された2008年生まれ(高校2年生)のサイドバック。昨季はU-17女子W杯では4試合で1得点の活躍。リーグ戦も16試合の出場で、第3節の新潟戦では早速WEリーグ初ゴールを記録するなど幸先の良いシーズンとなった。その得点はWEリーグの最年少記録(16歳02ヶ月22日)でもある。彼女のプレースタイルを一言で表すなら堅実な本格派サイドバック。守備では簡単に突破されず、攻撃ではボールを持ってからの技術と判断にも迷いがない。またボールサイドにいる時には精度の高いクロスを上げることができ、逆の時には細かく動き直してクロスに合わせ動きも出来る。全てのプレーに欠点がなくチーム最年少ながら完成されたかのような雰囲気を感じる選手でもある。昨季は下部組織であるメニーナと二足のわらじで、トップチームの試合に出場した翌日にメニーナの試合に出場するなどタフな日程もこなした。今シーズンも引き続きトップチームと兼任でメニーナにも所属。雨の日は眞城の髪の毛をお団子にするのは彼女の仕事らしい。

17 柏村菜那(カシムラ ナナ)

最終所属:東京NB
ポジション:DF
出生地:神奈川県
生年月日:2004/04/15
身長/体重:161cm/50kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2023-24東京NBWE LEAGUE11140
2024-25東京NBWE LEAGUE2010

昨季はU-20女子W杯のメンバーとして選出され、決勝で敗れて惜しくも準優勝となってしまったものの、GLから決勝トーナメントまで全7試合に出場。その影響もありシーズン序盤の2試合には欠場したが、4節C大阪戦から実戦復帰。一昨シーズンには開幕スタメンを勝ち取り順風満帆かと思えたものの、ポジションを守り抜くことができずに悔しさを味わっていた。そのため代表帰りで自信を身につけた勝負所とも思える場面で右膝前十字靱帯損傷と全治8ヶ月の負傷が発表。高校時には左膝の同箇所の怪我を負っており2度目の長期離脱を経験することになった。そのため昨季の出場数は2に留まっており、怪我明けの今季にかける想いは人一倍強いはず。豊富な運動量を活かしてサイドを駆け上がり、まさしくメニーナ出身の選手であることを象徴するような足元の技術も持ち合わせており、どんなプレーでもそつなくこなすのが特徴。清水梨沙(元ベレーザ、現マンチェスターシティ所属)を目標としており、サイドバックながら攻撃にも貢献できるプレースタイルは確かに彼女のピッチでの動きにも感じられる。青木の台頭もありポジション争いはより熾烈を極めることになるものの、同時昇格組の土方がチームの主軸を担って海外に旅立ってしまった今、それに続いてチームの主軸として奮闘が期待される。

18 松永未夢(マツナガ ミユ)

最終所属:東京NB
ポジション:MF
出生地:宮城県
生年月日:2006/06/08
身長/体重:155cm/45kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE10
2022-23東京NBWE LEAGUE8010
2023-24東京NBWE LEAGUE60
2024-25東京NBWE LEAGUE20331

昨シーズンは柏村、土方らと共にU-20女子W杯のメンバーとして選出され、7試合に出場して2得点の活躍を果たした。左足を使った独特なタッチのドリブルは分かっていてもボールを奪われることなく、まさに変幻自在。昨季はW杯の影響で欠場した開幕の2試合を除いた20試合に出場するなど主軸として活躍。ファンの記憶としては昨季の17節広島戦の印象が強い。0-0で迎えた試合終盤にサイドでボールを持つと次々と相手選手をかわして、最後は中央でフリーになっていた北村にラストパスを出し、決勝点をアシスト。Wリーグカップでは西が丘でGL突破を決められた広島相手に値千金の勝利を演出し、リーグ優勝を大きく引き寄せた。昨季は主にセカンドストライカーの位置で起用されることも多かったものの、チームの状況を見て低い位置でボールを受けてからドリブルで全体を押し上げるなどの役割も果たした。ただ彼女の本職はサイドで勝負をするウインガーでもあり、アンダー世代の代表ではそのポジションで大きな手応えも掴んでいた事を考えると、新体制ではどのような起用方法を想定しているかは注目ポイントでもある。

19 塩越柚歩(シオコシ ユズホ)

最終所属:浦和
ポジション:MF
出生地:埼玉県
生年月日:1997/11/01
身長/体重:166cm/54kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22浦和WE LEAGUE174
2022-23浦和WE LEAGUE19341
2023-24浦和WE LEAGUE20320
2024-25浦和WE LEAGUE19310

下部組織から浦和Lのトップチームに在籍して10年、浦和を代表する顔とも言える選手の電撃加入が発表された。ユース時代から含めて長らくベレーザのライバルとしてしのぎを削ってきた彼女は、なでしこリーグ・WEリーグ共に初出場時の対戦相手がベレーザという縁もあった。入団会見では「自分自身のこれからのことや、今まで積み上げてきたものがどれだけできるか、挑戦できるチャンスだと思ってこの移籍を決めました」との言葉も残し、強い覚悟を持って移籍を決断。昨季は国際親善試合で3年ぶりにA代表に復帰、さらに今オフにはE-1選手権の代表では10番を背負って国際マッチを戦った。彼女のプレーを一言で語るのは難しいが、特に注目すべき点はゴール前での得点に直結する仕事だろう。ゴール前でのボールコントロールとフィニッシュは精度が落ちることなく、試合前のシュート練習では次々とゴールに突き刺さる。新体制において、中盤においては昨季を支えた菅野・眞城が残留、新加入の直元・隅田が加入と熾烈なポジション争いがある中で、想定されているポジションはやや前目になることが予想される。より得点に直結する役割を与えられるかもしれない中で、どれだけその技術を発揮できるかは注目である。

20 小林里歌子(コバヤシ リカコ)

最終所属:東京NB
ポジション:FW
出生地:兵庫県
生年月日:1997/07/21
身長/体重:160cm/53kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE93
2022-23東京NBWE LEAGUE186

ベレーザには昨季も含めて8シーズン所属。2019、2020シーズンには2桁得点も記録。WEリーグ開幕時の2021/22シーズンには背番号10番も背負い、2022/23シーズンにはベレーザの皇后杯優勝に貢献。同シーズンにおいては18試合6得点と植木理子と共に主軸として活躍を果たした。そのオフにアメリカのノースカロライナ・カレッジへと移籍を決め、自身としては初の海外チャレンジを果たした。しかし、怪我の影響もあり試合出場がないまま昨季にベレーザ復帰すると、懸命なリハビリで試合復帰も目前と迫る。しかし2025年11月には左アキレス腱断裂と全治6ヶ月の怪我で再度ピッチへの復帰が遠ざかってしまうものの、再びピッチへの復帰を目指して懸命にリハビリを続ける。彼女の特徴はストライカーとしてのシュート能力やパワーはもちろん、味方を生かした攻撃など幅広い攻撃パターンを持っているプレーヤーでもある。2018年にベレーザとしてデビューをしてから怪我に苦しむ時期はありながらも、出場数が0試合は初の経験。小林里歌子のキャリアは怪我に苦しみ、その度に何度でもピッチに蘇ってきた。今回の怪我は彼女にとっても長い怪我からの復帰間近ということもあり、心が折れても仕方ない状況ではあるものの、それでも再び復帰を目指してリハビリを続けている。ベレーザにとっても経験豊富なストライカーの存在は大きい。今季は不死鳥のごとく再びピッチに舞い戻り、チームの4冠達成に力を発揮したい。

22 坂部幸菜(サカベ ユキナ)

最終所属:東京NB
ポジション:DF
出生地:東京都
生年月日:2003/09/17
身長/体重:166cm/57kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE30
2022-23東京NBWE LEAGUE9150
2023-24東京NBWE LEAGUE21120
2024-25東京NBWE LEAGUE21060

昨季は21試合に出場、そして「幸菜節」にさらなる磨きがかかった。ディフェンダーでありながら村松が止める間もなく前に飛び出していき、前線がフィニッシュに困っていたら迷うことなくミドルシュート(通称:幸菜砲)を叩き込む。幸菜砲は皇后杯の5回戦、準々決勝で千葉と宮崎(なでしこリーグ)で炸裂し、チームを皇后杯準決勝まで導いた。昨季は同ポジションに新潟のレギュラーである三浦を補強したものの、リーグ戦においては定位置を譲る事なく守り切った。また15節浦和L戦では、窮地を救う顔面ブロックでゴールを死守するなど粘り強い守備対応も見せた。今季はDF陣に土光の加入もありCBのレギュラー争いは一気に構図を変える。この2年間で培ってきた3バックでの経験は彼女にとっても大きな財産でもあり、楠瀬監督の想定している布陣がどのようなものか未知数ではあるものの、今季も幸菜節をどれだけ炸裂させられるかには注目。

30 宇津木瑠美(ウツギ ルミ)

最終所属:東京NB
ポジション:DF
出生地:神奈川県
生年月日:1988/12/05
身長/体重:169cm/59kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE101
2022-23東京NBWE LEAGUE13051
2023-24東京NBWE LEAGUE20
2024-25東京NBWE LEAGUE30

一昨季は公式発表がないまま出場がなく、昨季も中盤以降まで離脱が続いていたものの、優勝争いの最終段階に差し掛かったタイミングで見事復帰を果たした。かつてベレーザではリーグ2回、皇后杯では3連覇を含む6回、国際大会でも2014・2018年でAFCアジア杯を連覇、2011年W杯で世界一に輝くなど数多くの名誉あるタイトル獲得に貢献してきた彼女。そんな彼女の復帰戦は、勝てば優勝を大きく手繰り寄せられる20節のINAC神戸戦となった。しかし結果は痛恨の敗戦、0-2と内容でも結果でも完敗。試合後に顔を上げられないチームメイトを鼓舞し、それでも優勝の可能性は残されているチームを再び立ち上がらせて優勝へ導く一助を果たした。なお、勝てば6点以上の得失点差をひっくり返されない限り優勝が確定する最終節直前のインタビューでは「こんな舞台で試合ができることを楽しんでほしい」と数多くの栄冠を手にしてきた彼女らしい言葉を語った。2023-24シーズンで皇后杯優勝に貢献した彼女は、チームに復帰してからもパワフルなプレースタイルは健在で、左足から繰り出されるロングボールは相手の裏を突く。ディフェンス陣が怪我によって離脱中の選手が多い中、今季は彼女の出番も増えてくる可能性も高い。4冠達成に向けてその経験値をチームに活かしたい。

33 岩清水梓(イワシミズ アズサ)

最終所属:東京NB
ポジション:DF
出生地:岩手県
生年月日:1986/10/14
身長/体重:163cm/55kg

シーズンチームリーグリーグリーグカップ
出場得点出場得点
2021-22東京NBWE LEAGUE90
2022-23東京NBWE LEAGUE7050
2023-24東京NBWE LEAGUE8010
2024-25東京NBWE LEAGUE10

トップチームデビューを果たした2003年から数えると、実に23年目となるシーズン。今季も引き続き緑のユニフォームに袖を通す。2024年8月には左膝前十字靱帯を損傷、全治8ヶ月の大怪我の影響もあり、出場機会はわずか1試合に留まった。しかしその1という数字の裏には計り知れない努力があった。36歳にして人生初となる手術を経験。彼女の長い選手キャリアの中でもこれほどの長期離脱は初となる。術後は松葉杖生活と並行して、膝の曲げ伸ばしを繰り返しながら可動域を広げていく。地道ながら一歩ずつ復帰に向けてのリハビリを重ねていき、術後から3ヶ月後にはジョギングも開始。順調かに思われたリハビリ生活でも走りを止める際や方向転換時に、左膝に痛みが生じるトラブルが発生。フォーム改善を行うなどの工夫を重ね、孤独や痛みと戦い続けながらピッチへの復帰を目指した。その日が来たのは昨季最終節の千葉L戦、出場時間は5分。アンカーのポジションに入りシーズン最後を締める役割として出場、そして見事勝利。ベレーザが実に4季ぶりのリーグ優勝を決める試合となった。彼女は「みんなに連れてきてもらった」と語る。しかしプレッシャーがかかる試合が続く中、経験豊富な彼女の復帰によってチームに落ち着きをもたらす存在は大きかったように思える。見事勝ち取った初栄冠、彼女が語るは目指せ4冠。今年はどんな活躍を見せてくれるか注目だ。

コメントする