待ちに待ったWEリーグの開幕。
私の応援している日テレ・東京ヴェルディベレーザは3勝1分の無敗の首位という好成績で11月を終えました。
毎回写真を撮っているので、せっかくならということでフォトレポートを書いてみることにしました。
ちなみに私が毎回持ち歩いているのはNIKON D750に、SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A025)というTAMRON製のレンズを装着して使っています。
このWEリーグ開幕に向けてカメラを新調。
ボディ・レンズ共に8万円とめちゃくちゃ高かった。高いだけあって写りは最高。サードパーティ製のレンズなのでオートフォーカス等に難があるのかな?とも思っていましたが、パリッとした写りに感動しています。
開幕戦 vsAC長野パルセイロレディース
WEリーグカップを予選敗退という屈辱もあったせいか、今シーズンのベレーザには若干の暗雲が立ち込めていたような気がする開幕戦。
それでも、今シーズンも西が丘に通う日々が続くのかと胸が高鳴ります。
開幕戦のGKは田中桃子選手。満面の笑みで観客席に挨拶に来てくれます。
田中桃子選手はスタンド四方いろんな場所に顔を向けて、いろんなところに手を振ってくれるファンサービス心に溢れた選手です。
フィールドプレーヤーたちも入場。
今シーズンはメインスタンドが値上げ+指定席化したおかげか、写真の撮りやすい環境になっていました。値上げはちょっと痛かったですが、個人的にはそちらの方が試合観戦環境は良くなるので助かります。
いつも通り、ベンチメンバーのアップが近くで見られるので見ていましたが、いつも和気藹々としていて楽しそうです。
昨年は大怪我でシーズンのほとんどをリハビリに費やしてきた松田選手もベンチスタート。
この日のステーティングメンバーの驚きはサイドバックの柏村選手の起用。WEリーグカップでは船木選手とポジションを争うように順番に出番を与えられる形にはなっていましたが、リーグ開幕戦には柏村選手がサイドバックのスタメンとして選ばれました。
WEリーグカップでは落ち着いたプレーと、状況を見てのオーバーラップで攻撃に厚みを加えさせる重要な役割が与えられています。
スターティングメンバーのほとんどが24歳以下というチームを支えるのはセンターバックの村松智子キャプテン。チームを落ち着かせ、身体を張ったプレーでチームを奮い立たせます。
ただキャプテンマークを付けるのには、ちょっと手慣れていないようです。
「ライオンキングポーズ」で記念撮影。
インスタグラム用に正方形加工した写真が出てくることがあります。
年代は違いますがどちらも2004年生まれの2人。同じアディダスのスパイクが映えてますね。
試合はコーナーキックから村松選手のヘディングで幕開け。前半10分に先制点を決めたベレーザが優位に試合を進めます。
今シーズンのベレーザは、「ベレーザ専用」の新ユニフォームを採用しています。胸にはコカコーラのロゴも入っており、デザインもシンプルにまとまっていてクールです。
いままでは東京ヴェルディのユニフォームデザインのウェアを着用していましたが、クラブ初の独立ユニフォームだそうです。
この試合で目を引いたのが坂部幸菜選手。昨シーズン、岩清水選手の離脱等がきっかけでスタメンで出番を増した20歳のセンターバック。
今シーズンは自信も身につけ、攻撃でも守備でも松村キャプテンの良き相棒として素晴らしい仕事をしてくれてました。
昨シーズンは「もしかしたら代表入りもあるかもしれない」と思うほどの活躍を見せた木下選手。まだ20歳ですが圧倒的な攻撃センス、ボール保持、パスと全てのプレーでスペシャルな彼女。
今年は背番号10番を身につけ、さらなる飛躍の年を狙います。
そんな彼女が開幕戦で見事なゴールを叩き込みました。
ベンチメンバーとも嬉しいハイタッチ!
「桃香がゴールを決めたらライオンキングポーズをすると決めていた」と語るのは村松キャプテン。
ベレーザは左サイドから幾度となくチャンスを作り続けていましたが、その中でもこの2人の貢献度は高かった。
どちらも前も後ろも高いレベルでこなせる選手なので、時に前後を入れ替わりながら左サイドから何度もチャンスを作り出していました。
そんな北村選手もカウンターから一撃を仕留めます。まさに北村菜々美選手の長所であるスピードを活かしたゴール。
公式サイトのインタビューで「影響を受けた選手:北村菜々美さん」と答えた藤野選手と喜びを分かち合います。
結果は3-1。後半に1点を返されてしまいますが、ダメ押しの1点を決めたベレーザが危なげなく勝利を掴み取りました。
嬉しい開幕戦勝利となりました。
去年は西が丘での戦績があまりよくなかったという年でもあったので、今年はホームでしっかり勝ち切れたのは大きな進化なのかもしれません。
第2節 vsジェフユナイテッド千葉レディース(アウェイ)
第2節は市原臨海で行われたアウェイゲームとなりました。とにかく風の強い日でしたが、最寄駅の五井駅から40分ほどかけてスタジアムに向かいます。
道中にはジェフが過去にホームゲームで使用していた名残が残っていました。
とにかく秋春制の厳しさとも言える寒さと戦いながらの試合観戦となりました。個人的には市原臨海は初めての来場となりましたが、バックスタンドが特徴的な形をしていたのが印象深いです。
今回はメインスタンドだけの開放。
この日もスターティングメンバーに選ばれた柏村選手。同時期昇格の土方選手。それぞれ代表にも選ばれているベレーザの未来です。
木﨑選手は昨シーズン、サンフレッチェ広島レジーナから移籍してきたサイドバック。船木選手は早稲田大学から復帰する形となったサイドバックの選手です。
船木選手はWEリーグカップで果敢なオーバーラップとクロスでサイドの攻撃に厚みを加えられる存在です。
今節は初めてのアウェイユニフォームのお披露目の日。選手たちが着用すると見え方がちょっと変わりますね。
左下では北村選手にちょっかいをかける木村選手。お馴染みソックスが低すぎる菅野選手(8番)。そして全員寒そう。
毎度お馴染みのキャプテンマークを巻くのに手こずる村松キャプテンと、それをサポートする宮川選手。
今日はスターティングメンバーに木村選手が登場。サイドアタッカーとして果敢に攻撃を仕掛けてくれていました。
この日も開始早々に山本柚月選手のゴールで先制をすると、23分には柏村選手のゴールで追加点。優位に試合を進めていきます。
菅野選手はこの日も中盤でボールを引き出し、攻守に渡って活躍をしていました。
左サイドの攻撃は健在。宮川・北村の2枚で何度もチャンスを演出します。
特に今年の鍵を握るのは北村選手なのかなと。そのスピードと判断力とパス精度はWEリーグでもトップクラスで、今年は自由に攻撃をしていきたいベレーザにとって彼女の成績次第で順位が変わってきそうです。
WEリーグカップの時には新スタイルの攻撃が浸透しきっておらず、天才・木下の頭上をボールが駆け抜けていく印象がありましたが、リーグ戦が始まると高い位置でボールを保持する際に抜群のセンスで相手守備を高いしていく姿がありました。
攻撃に重きを置くなら彼女の存在は不可欠です。
山本柚月選手は後半早々にも1点を決め、2ゴールでピッチアウト。
昨シーズンはサイドアタッカーとして起用されており、プレースタイルであるドリブルで縦に抜ける動きで何度もチャンスを作っていましたが、昨年のエースストライカーが抜けたFWの位置で起用されることに。
代表にも行った植木選手、そして10番を背負っていた小林選手の退団はチームとして痛かったですが、山本選手の「覚醒」という嬉しい形で作用したような気がします。
結果は前節に引き続き3-1での勝利。やや不運な形の失点ではあったもののそれでも首位をキープ。
第3節 vs三菱重工浦和レッズレディース
2連勝でホームに帰ってきたベレーザ。ここにきての天王山。
昨シーズン王女の三菱重工浦和レッズレディースとの試合です。
WEリーグ公式マスコットの「ウィーナ」もスタジアムに駆けつけてくれていました。
昨シーズンは1勝もできず、ホームでは先制しながら痛い逆転勝利を喰らってしまった因縁の相手です。
スターティングメンバーは前節からほぼ変更なし。今節は強力な左サイドは継続です。
ただしベンチメンバーに下部組織出身の樋渡選手、池上選手がイン。新しい風を期待しています。
なお、今節は審判交換プログラムによってオーストラリアからケイシー レイベルトさんが主審を担当。2023年W杯の笛も吹いたケイシーさんがベレーザvsレッズの試合を裁きます。
凄く良い笑顔の2人。
浦和レッズレディースは塩越選手、菅原選手、石川選手がベンチスタート。それでも見落としない戦力がスタメンに名を連ねる層の厚いチームです。
が、先に試合を動かしたのはベレーザでした。
前半11分に電光石火の先制弾。土方選手、技ありのゴールで3試合連続となる先制点。
さらに24分には山本柚月選手が追撃のゴール。前半早い時間に実に2得点のリードを得ました。
ただし、そう簡単なゲームとはいきません。激しいボールの奪い合い、中盤での主導権争いとゲームは激しさを増していきます。
ベレーザは必死なディフェンスでリードを守ります。危ないシーンがあっても田中桃子選手のナイスセーブでピンチを切り抜け続けます。
藤野選手も持ち前のフィジカルを活かしたドリブルで全体を押し上げ、それに呼応するように後ろから飛び出してくる選手を使いながらベレーザの攻撃の重要な役割を担います。
激しいプレスを受ける展開になると彼女が輝く。
狭いエリアで激しいプレスを受けながらも華麗に受け流していく。藤野選手が「動」な選手だとすると、木下選手は「静」。華麗にボールを捌いていきます。
北村選手のこの日のミッションは攻撃だけではありません。
守備では対面する遠藤選手を抑え込み、前半を自由にさせませんでした。
4枚に囲まれながらも華麗にパスを繋ぐシーンも。
前半はなんとか0-0で折り返すものの、後半には菅澤選手・石川選手を投入。
ベレーザはそれでも浦和の攻撃を凌ぎ続けますが、勝利の方程式とも言える松田選手の投入からややバランスが崩れてしまったのか痛恨の失点。
85分には途中交代で入ってきた塩越選手に同点弾を決められ同点でフィニッシュ。2点のリードを守り切れなかったのは痛かった。
これにはリヴェルンもしょんぼり。
しかし、ここで逆転まで持ち込まれなかったのはポジティブな要素。試合数の差もありますが、ひとまず首位はキープ。
第4節 vsマイナビ仙台レディース
仙台は遠かった。
上野駅から片道2時間近くの新幹線道を抜けて、そのまま地下鉄でユアテックスタジアム仙台まで移動。
仙台銘菓の「萩の月」とホカロンまでいただけるおもてなしをうけていざ試合へ。
また、この萩の月はマイナビ仙台ディース特製使用になっていました。
スターティングメンバーは驚きの野田にな選手がGKに抜擢。中2日の難しいゲームだったこともあり、木﨑選手・松田選手が今シーズン初スタメンに選ばれました。
右サイドバックのポジションには柏村選手。完全に右サイドバックのポジションを定位置としました。押し込まれる展開でも、押し込む展開でも足元の技術とスタミナを活かして貢献できます。
試合自体はやや苦戦。いままで前半の早い時間にとれていた先制点が取れず、仙台の4-4-2ラインに苦戦。
それでもそのラインの裏を狙いながらチャンスを作り続けます。木﨑選手をアタッカーのポジションで起用して、左サイドはいつもと違うバランスとなりましたが、前半43分に北村選手の見事な裏抜けから先制。
1点を取れたベレーザはやや楽にゲームを進められるようになり、63分には松田選手、69分には再び北村選手と連続ゴール。
藤野選手も今季初ゴールが飛び出すと、86分には追加点を決めて5-0の完勝で試合を終えます。
そしてキャプテンマークに苦戦する松村キャプテン。
仙台も早いタイミングで外国籍選手を2枚投入しますが、上手く噛み合っていないようで無得点。
前節の浦和戦のショックを完全に忘れられる豪快なゴールラッシュで代表ウィークのための一時中断へと入りました。
野田にな選手はクリーンシート達成。今季初。
足元でボールを受けてからの攻撃への展開力、また落ち着いた佇まいは圧巻でした。
それぞれ2得点ずつを記録した藤野選手、北村選手が今日のヒロイン。素晴らしい活躍でした。
北村選手のフォワード起用はラインの高い相手に対しては非常に効果的でした。
紅葉の色づいたユアテックスタジアム、良いスタジアムでした。
せっかくなので帰りには牛タンを食べてフィニッシュ。
ここまで無敗、素晴らしい立ち上がりのリーグ戦となりました。